補聴器相談のお話
■補聴器を使うタイミングについて
補聴器をいつから使い始めたら良いか?お悩みになられている方もおられるかと思います。
専門的に言えば、平均聴力40dbを上回ってくると日常でのコミュニケーションが困難になってくると言われています。
ただ個人差があり、平均聴力50dbの方でも問題なくコミュニケーションできる方もおられますので、聴力検査の結果のみを判断材料にして補聴器を選ばれるよりも、「最近日常でのコミュニケーションが難しくなってきた」と感じた時に補聴器を使用することを検討していただくことが良いかと思います。
最近では難聴と認知症との関わりが指摘されてきており、補聴器の装用が注目されています。
■補聴器の相談について
ただ音を大きくするだけの集音器は、通信販売でも購入でき、補聴器も耳鼻咽喉科で相談することなく、一般の小売店などで購入することが可能です。
もちろんこのような購入方法で問題ない方も大勢おられます。
ただ一般的な小売店や通信販売での購入の場合は、難聴の診断や治療はできないことがほとんどですので、ご自身の難聴の程度にあった補聴器を購入されたい場合は、補聴器相談医(←クリックで検索できます)のいる耳鼻咽喉科にてご相談いただければと思います。
当院では聴力検査を行い、医師の診断の上で患者さんがどのような生活を送られたいか?補聴器によってどの程度のサポートが必要なのか?を考慮して、補聴器選びのサポートをさせていただきます。
■補聴器の種類と目安費用について
補聴器は以下のような種類と特徴があります
「耳かけ型補聴器」
・高出力の音
・操作が比較的簡単
・主に中度から高度難聴に対応していることが多い
・最近は小型になり、イアホンをつけて音楽を楽しむ方も多く、以前よりは気にせず装着さ
れてる方も多く主流です
「耳あな型補聴器」
・小さく目立ちにくい
・メガネ、サングラス、帽子など気にせず装着できる
・主に軽度から中度難聴に対応していることが多い
・小型なので装用などがやや難しい
「箱型補聴器」
・高出力の音
・操作が比較的簡単
・衣服の擦れる音などをひろいやすい
・耳と離れたところにマイクがある
補聴器の目安費用は片耳で10万円程度~50万円以上のものまであります。
難聴の状況、予算などによって片側のみの装用か、両耳装用かを決めます。
■減額対象について
聴力が規定以下の場合(高度難聴レベル)は身体障碍者に認定され、認定を受けていれば補聴器を購入する際に補助を受けることができます。詳しくはお住いの自治体にお問合せください。
札幌市では子どもの補聴器購入費の助成があります。
詳しくはこちら
監修 札幌市東区 あべ耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック 院長 安部 裕介